転売目的の買い占めって実際どうなの?という事のまとめ

「転売のための買い占めって違法なの?」

「転売する時に注意すべき点とは?」

上記のような疑問をお持ちではありませんか?

当記事では

「転売の買い占め問題」

「転売の買い占めの違法性」

「転売目的の買い占めの注意点」

について、解説していきます。

転売で利益を最大化するための買い占め。

大事だとわかっているのですが、違法になるのでは?

と、思う事もあります。

今回の記事を参考にしていただいて、転売を安全に行なってください。

それでは「転売目的の買い占めで話題になった事柄」についてから解説していきましょう。

目次

転売目的の買い占めで話題になったケース

転売では絶大な効力を発揮する「買い占め」。

在庫を絞り、利益を独占することができるので、転売をするなら狙いたい手段ではありますが、その「買い占め」で問題・話題になったケースも存在します。

今回は具体的な事件・問題についてご紹介していきましょう。

京都高島屋で限定人形100体買い占め

まず最初に紹介するのは京都高島屋で起きた事案です。

京都高島屋で販売された「ロリーナ」という人形が転売目的の買い占めにあいました。

ロリーナは人気画家の故中原淳一氏の絵を精巧に再現した人形で、一体12万円以上の価格がするにも関わらず、マニアの中では人気の商品です。

そんなロリーナは京都高島屋で限定100体の販売を行いましたが、

最初の一人目の客が100体全ての在庫(1200万円分)を購入しました

実際には1人2体までの購入制限があったのですが、並んでいた50人の代金を全て1人目の人物が支払ったとのことで、実質1人で購入しきったといえるでしょう。

商品の配送先は全て同一の宛先だったことから、限定100体が全て1人に買い占められたということで間違いありません。

なる
購入制限の穴をついた巧妙な買い占めだったといえますね。

もちろん、この事案は他の購入希望者から批判されましたが、

「転売目的の購入であると断定できない」

「手続きは全て完了してしまった」

との理由から取り消されることはありませんでした。

この事案を受け、東京日本橋高島屋では1人1体の購入制限、購入は先着順ではなく抽選に変更、同一配送先には1体まで、と転売対策の制限を設けて対応をしました。

このように転売目的の度が過ぎた買い占めは、今後の商品の販売方法を変更するほどの事案に発展することがあります。

買い占め行為はモラルに反する行為であることが多く、商品の販売ルールが変更になる場合も多くあまりおすすめできる行為ではありません。

次はより身近な「任天堂スイッチ」の買い占め問題についても言及していきましょう。

任天堂スイッチ

大人気のゲームハード「任天堂スイッチ」も販売当時は転売目的の買い占めが起こり、インターネット上で価格が高騰しました。

定価は約3万円なのに対し、発売直後から在庫切れの店が多数になり、インターネット上では4万円〜6万円の値段がつけられることもあったようです。

定価の倍の値段がつくことから、転売利益は相当なものだったと想定されますね。

しかしその価格高騰もすぐにおさまり、転売目的で在庫を抱えた場合は赤字になることもしばしばでした。

転売目的の買い占めは値崩れの危険も伴うので、過度に行うのは控えた方がいいということがわかります。

買い占めには値崩れによる赤字のリスクがあることも頭に入れておいてください。

ポケモンカード

次は「ポケモンカード」についてです。

ポケモンカードも転売商材として非常に人気の高いもので、度々転売目的の買い占めが行われます。

ポケモンカードが転売におすすめの理由などは下記の記事を参照してください。

上記記事のようにポケモンカードは転売におすすめの商材といえるのです。

ポケモンカードの転売目的の買い占め事案の具体的なケースでいいますと、「超爆インパクト」という拡張パックが買い占めにあい、一時在庫がなくなる事案がありました。

この事案では、パックの販売前からメルカリなどのプラットフォームで販売がされるなど、転売目的の買い占めが行われることが販売前から話題に。

そして実際に買い占めが行われたことから、ポケモンセンターでは1人90パック(3ボックス分)の購入制限が設けられるなどの対応が行われ、実質の転売対策が講じられ話題になりました。

やはり転売目的の買い占めを行うと販売元側が何らかの対応をせざるを得ないことがわかりますね。

『刀剣乱舞』しまむらトレーナー

最後に紹介するのは「刀剣乱舞」というアニメとしまむらのコラボトレーナーの件です。

他の買い占め事案と同様に発売日当日、開店直後に男性二人組がコラボトレーナーを在庫分全てを購入しようとし、店員、購入希望者と揉めるという事件がおこりました。

店舗によっては警察沙汰になる場合もあり、最終的には男性は買い占めを行うことができなかったとのことです。

これまで紹介してきた買い占めは転売利益の最大化のための行為であることはいうまでもないですが、モラルに欠ける行為ですよね。

モラルに欠ける買い占め行為は基本的に多くの人の反感を買い、場合によっては警察沙汰などの事件に発展することがあります。

転売自体は違法ではありません(詳細は後述します)が、モラルは最低限守るようにしましょう。

なる
転売で利益を出すにしても事件になってしまっては元も子もないですからね。

 

転売目的の買い占め自体は違法ではない

さて、転売目的の買い占めによって話題になったケースについて解説してきましたが、そもそも転売自体目的の買い占めは違法なのでしょうか。

結論から申しますと

「違法ではありません」

法律では規制されていない

転売目的の買い占めに関する法律は現在あまり整備されていなく、特商法くらいでしか取り締まられていないのが現状です。

そんな特商法でも個人レベルの転売買い占めを取り締まることはできていません。

その結果、一部の例外を除いて転売目的の買い占めは違法ではないのです。

一部の例外は「チケットの商用目的の転売目的の買い占め」「酒類の転売目的の買い占め」「古物商の免許なく商用目的の転売買い占め」「偽物の転売」が該当します。

チケットの転売では法律違反になりますので、不可能です。

古物商に関しても同様で、商用目的の転売をする場合は基本的に「古物商許可商」が必要になりますので注意してください。

また「偽物の転売」も違法性が高く逮捕者がよく出ています。

上記の例外を除けば基本的に転売目的の買い占めは法律で規制されていません。

違法性のある転売についての詳細は後述します。

ちなみに、こちらでも違法系の転売の記事は書いていますので、ご参考ください。

店舗によってはルールがある

ただし、違法にならないからといって買い占めを行なってもいいのかというと一概にそういうわけではありません。

購入店舗によってはルールがある場合があるからです。

先ほど紹介したポケモンカードの例で説明すると、ポケモンセンターでの購入では1人90パックまでの購入が店舗ルールとして設けられました。

またロリーナの人形に関しても購入制限がより厳しくなり、1人1体まで、同一配送先にも1体まで、購入は抽選になりました。

買い占めによって購入ルールが変更になることもしばしばあります。

この店舗の購入ルールがある以上、転売目的の買い占めを行うことはできなくなります。

またルールを守らず購入しようとすると、何らかのペナルティを受ける場合もあり、最悪警察沙汰になることもありますので、ルールは守るようにしましょう。

転売目的の買い占めを行う場合は購入店舗のルールを事前に押さえておくことが重要ということ。

ルールを守ってモラルある転売を行うように心がけてください。

違法となる転売と違法ではない転売がある


転売目的の買い占めは違法ではないというお話をしましたが、転売には違法なものと違法でないものがあります。

この章では転売の違法性について解説していきます。

違法となる転売

まず違法となる転売については先ほど述べた「チケット転売」「酒類の転売」「古物商許可証なしの商用転売」「偽物の転売」です。

まずチケット転売については各都道府県において「迷惑防止条例」に定められており、チケット転売では実際に逮捕者が出ることもしばしばあります。

チケット転売は行わないようにするのが良いでしょう。

次は酒類の転売についてです。

酒類の転売は「酒類販売免許」という免許が必要なので、免許なしに転売を行うと違法になる場合があります。

ヤフオクやメルカリでお酒を販売している人もいますが、基本的には免許が必要な事柄ですので、免許なしに行うと違法です。

また「古物商許可証」を持たずに商用目的の転売を行うのも違法。

転売で利益を上げるということは「商用目的の転売」と見なされることがほとんどですので、転売で利益を出したい人は少し手間ですが、古物商許可証を取得しておくべきです。

逮捕されるケースはまれですが、それでも違法行為であることに違いはないので、押さえておいてください。

また、もっとも違法性が高く逮捕される可能性が高いのが「偽物の転売」です。

偽物を正規品と謳って転売をすると完全な違法。逮捕者も非常に多いケースです。

転売を行う場合は「商品名+偽物」などのワードで検索をかけて偽物が出回っていないことを確認しましょう。

それだけで偽物を掴まされる確率はグッと低くなります。

違法とならない転売

次は違法とならない転売についてです。

まず違法とならないのは、「商用目的でない転売」です。不用品の断捨離を行う場合などは違法になりません。

この不用品の販売と商用目的の販売の見極めは非常に難しいのが現状です。

古物商許可証がなくても行えるのが不用品の販売ですが、度がすぎると違法になる場合もあります。

転売を行うのであれば古物商許可証を取得しておいて損はありません。リスクを少なくするために古物商許可証は取得しておきましょう。

古物商許可証を持っている場合はほとんどの転売が違法になりません。

ただし、「チケットの転売」「酒類の転売」「偽物の転売」は例外になりますので、注意が必要です。

偽物を仕入れて正規品として転売するのは先述しましたが違法です。

ではどうすれば正規品を仕入れることができるのか。国内のメーカーから直接仕入れるのが一番安全です。

海外のメーカーから仕入れると偽物を掴まされることが多いので、「国内メーカーからの仕入れ」を徹底しましょう。

転売目的の買い占めをする際の注意点


転売の違法性について解説してきましたが、最後に転売目的の買い占めを行う際の注意点について解説していきます。

他のお客さんとトラブルになる場合も

まずは他のお客さんとのトラブルになる場合についてです。

買い占めを行うということは、他のお客さんが購入できなくなることにつながります。

場合によってはトラブルに発展することもあるでしょう。

他のお客さんとのトラブルを回避する方法は過度な買い占めを行わないことです。

間違っても在庫全てを自分1人で購入してしまうことは避けましょう。

1人で購入しきるとほぼ確実に問題になります。

せめて数人分〜十数人分の仕入れで我慢するようにしてください。

利益は少なくなりますが、事件がおおごとになり警察を呼ばれるなどした際のデメリットを考えると、結果として利益は大きくなりますので。

値下がりリスク

次に紹介するのは値下がりのリスクについてです。

買い占めは確かに利益を大きくするのに向いていますが、一方で値下がりのリスクも同時に取ることになります

メーカーが商品を再販した場合、大きく値が崩れることが予想されます。買い占めには値崩れのリスクがあることを知っておいてください。

そういう意味でも買い占めは危険な行為です。

モラル的にも問題があるだけでなく、利益が下がる危険性もあるため、結論として買い占めはあまりおすすめできません。

転売する場合は必要な分だけを仕入れて、販売する方が手堅い手段です。

違法ではない買い占めはモラルの問題


以上、転売における買い占めについて述べてきました。

買い占めは違法ではありません。

しかし、モラルに反する行為であることは否めません。

場合によっては警察沙汰になることも。

転売を行うにあたって警察の厄介になることは避けたいですよね。

健全な転売を行うのであれば、買い占めは行わないことをおすすめします。

転売利益を計算して、必要な量を適切に仕入れるようにする方が結果として、値崩れなどのリスクを軽減することができますので。

健全でモラルに反しない程度の仕入れを意識するようにして下さいね。

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