ネットでの買い物は、自宅や仕事の休憩時間などに手軽に早く購入できるため、多くの人が利用していると思います。
質屋やリサイクルショップといったお店に足を運んで、直接ブランド物の商品を確かめて買うという方法もありますが、目当ての商品がなかったりする場合もあります。
その点、ネットでは商品を検索して在庫チェックしたり、その場で購入することも出来ます。手軽さから忙しい人や、買いに行くのが面倒だと思う人からは人気が続いています。
しかし、直接自分の目で見れないため、商品が届いた時に写真と違っていたり、偽物だったということも少なくありません。
カード会社による補償や、ショップの補償が適用できる人もいるかもしれませんが、多くの人は泣き寝入りするしかないという事もあります。
メルカリでも偽物対策は行っていますが、100%排除できるわけではありません。また、偽物と知らなかったとしても、販売することは禁止されています。
そこで今回は、メルカリで偽物を買ったり売ったりするとどうなってしまうのかや、そういったトラブルに巻き込まれないためのポイントなどを紹介していきます。
目次
偽ブランドなどの売買は禁止されている
メルカリだけでなく、他のフリマサイトもそうですが、偽物の売買をすることは規約でも禁止ています。偽物を販売すると、アカウントの停止だけでなく犯罪として刑事罰の対象にもなってしまいます。
禁止されている出品物
メルカリでは、禁止されている出品物を規約にも記載しており偽ブランド品、正規品と確証のないものも対象になっています。
ブランド品の偽物を販売、譲渡する行為は商標法、意匠法、著作権法などの法律で禁止される違法行為であり、懲役10年以下、罰金1000万円以下の刑罰が課される可能性があります。
このように明記されており、正規品の確証がない限りは出品が出来ません。もしメルカリ側の判断で正規品と認められない場合には、ペナルティーが課されます。
ペナルティー
ペナルティーには何段階かあり、運営側の判断によって変わります。しかし、偽物の販売は故意かどうかに関わらず取引の途中であっても強制的にキャンセルが行われ、商品の削除、退会処分によるアカウントの停止が行われます。
単に取引のキャンセルや商品の削除であれば、再出品などの対応は出来ますがアカウント停止は最も重いペナルティーで、今までの売上金も凍結されてしまいます。
アカウント停止による売上金の凍結をされてしまうと、今までの売上金が引き出せなくなってしまいます。運営側に問い合わせても、アカウントの再開は不可能ですのでそのような事態にならないよう気を付けなければなりません。
通報や削除依頼
偽物の商品や、正規品と認められない商品、または権利侵害にあたる商品の出品をしていた場合、運営の判断によるペナルティーの他に、通報や削除依頼もあります。利用者が偽物の商品を見つけたりした場合には、商品ページから通報することが出来ます。
該当する違反項目を確認して偽物、または非正規品であると運営側へ通報します。その後に運営側による確認を行い、正規品でないと認められれば出品者に対してペナルティーを課します。
その他にも、ブランド品の会社や権利を持っている人からの削除依頼で商品の出品が取り消されてしまうこともあります。
商品やブランドの種類によって、基準や内容も変わってくるので一概には言えませんが、シリアルナンバーや証明書などがある方が良いでしょう。こちらも、依頼内容によってアカウント停止になることもあるので出来るのであれば、取り扱う商品は考えた方が良いでしょう。
偽物を見極めるポイントとは?
ブランド物などの鑑定が出来る専門知識を持っていない限りは、ブランド品が偽物かどうかを正確に判断するのは難しいと思います。年々、偽物でも本物と見分けがつかないほど精巧に作られているスーパーコピーブランド品もあります。
スーパーコピーブランド
ネットで検索をすると、スーパーコピーブランド専門店といった販売店が存在しています。
簡単に言えば、全て偽物のブランド品を売っています。サイトを運営しているのは、某アジアの国がほとんどで、サイトを見ていると時々、感じが不自然な部分も見受けられます。
某サイトでは個人で利用する場合には問題ありませんと謳っていますが、日本ではコピー品を売ることも買うことも違法になります。国外から発送を行うので、税関で没収されることもありますが、すり抜けて輸入されてしまっているのが現状です。
それらを購入したとしても罪に問われますが、メルカリなどで転売することはさらに罪が重くなってしまうので、絶対に行ってはいけません。
海外での購入品
海外旅行などで、ブランド品を安く購入したり、日本非売品の物などを買う方も多くいます。もちろん、正規店で購入した場合はギャランティーカードやシリアルナンバー、レシートなど判断材料になる物が必ず付いてます。
しかし、コピー品や偽物を売っている店でも、こういった物を付けて正規品と信じ込ませようとする所もあります。
やはり中古品を扱っているお店や、値段が安いお店、立地場所など様々なアンテナを張って、情報収集していくことが大切になってきます。
専門知識がない以上は、安心できるお店以外で買わないようにした方が良いでしょう。
プレゼント
誕生日や記念日などで他の人からブランド品をプレゼントされる場合もあります。故意に偽物をプレゼントする人はいないと思いますが、プレゼントを買った人も偽物と知らずに購入している可能性も否定できません。
きちんとタグやギャランティーカード等が揃っているか確認をして、確認できない場合にはメルカリに出品することは避けた方が良いでしょう。
メルカリでの見分け方
店舗でのブランド品購入についての注意点を紹介しましたが、次にメルカリでブランド品を買おうとする際の注意点や見分け方のポイントを紹介していきます。
メルカリでは商品を実際に見たり触ったりできないため、商品が届くまでは最終的な判断は難しいと思います。それでも、少しでもリスクを減らすための方法があります。
出品者の評価
まず、メルカリでブランド品を買おうと思っても疑う気持ちを持つことが大切かもしれません。きちんと正規品を売っている人も多くいますが、安く買いたい利用者の気持ちを利用して偽物を売りつけようとする人がいるのも事実です。
しかし、どの出品者が悪い人かを見分けるのはほとんど不可能ですので、総合的に情報を集めて判断する以外にありません。
その判断材料の1つとして、出品者の評価があります。評価は今までの取引がきちんと行われてきたかの判断材料になります。
また、コメントもよく読みどのような対応だったのかや、商品についての情報などを少しでも得るようにします。時々、コメントや評価も自作自演の場合があり、判断は難しいですがしっかりと見ておきましょう。
写真で判断
次に判断材料となるものとして写真があります。商品のロゴの部分やタグ、ギャランティーカード、レシートなどをしっかりと載せていると安心できると思います。
全体像の写真だけだったり、判断しにくいような写真の商品は避けた方が良いでしょう。また、サイトの写真や他から引用した写真を使っている人もよくいますが、あまり信用性がないのでこちらも取引は避けた方が良いでしょう。
価格と説明文
他にも、価格が明らかに安すぎる場合も注意が必要です。壊れているなど、写真を見たり説明文を読んだりして、納得できるような安い理由があれば問題ないかもしれません。
しかし、美品や新品での出品にもかかわらず安い場合には疑った方が良いでしょう。中古の場合には、近所のリサイクルショップやネットショップで価格を比較したりして判断していきます。
出品した理由(入手経路)を質問する
偽物を売っている人に多いのは、「ブランド品をもらったが使わないので……」「海外で安く購入した」という言葉を使う人が多くいます。
もらった場合にはギャランティーカードやレシートがないために、出せないと言ってくる人がほとんどです。出品者とやり取りをして、判断できる材料が揃わない限りは購入を控えた方が良いでしょう。
偽物を買ってしまったらどうすれば良い?
もし、正規品だと思って購入した商品が偽物であると判明した場合、どのような対処を行えば良いのでしょうか。対処の方法として、取引のどの時点で偽物だとわかったかによって変わってきます。
支払い前
商品の購入に向けて出品者とやり取りしている中で、偽物だと気付いた場合には、通常のキャンセル手続きをすれば問題ありません。
特にお互いの評価やお金のやり取りも発生していないので、取引を中止しましょう。もちろん、運営側へ通報をすることも忘れてはいけません。
支払い後
支払いが済んだ状態でも、状況によってはお金が戻りますが、取引が進むにつれて難しくなってくるので注意しなければなりません。
発送前
支払いを終えて、発送してもらう前であればキャンセル手続きを行えば大丈夫です。早急に出品者にキャンセルを伝えて発送しないように連絡を入れましょう。
連絡がつかない場合には、運営側に問い合わせをして対応してもらいます。
発送後(到着前)
もし発送がされた状態でキャンセルを行う場合には、商品を送り返す必要があります。メルカリの規約にも書いてありますが、偽物などの物を送り返す場合には、出品者が負担するという事になっています。
しかし、多くの人は「発送後の責任は負いかねます」といった事が書いてあったりして返送料金を負担させようとしてきます。もし、そのような場合には運営に連絡をして対応してもらいましょう。
発送後(到着後)
到着前と同様に、出品者へ連絡を入れて商品を返送する手続きを行います。しかしここで注意したいのが、「正規品を送ったのに、(購入者側が)偽物にすり替えて送り返そうとしている。」といったことを言ってくる場合があります。
また、写真と違った物が送られてきたりと様々なケースが考えられます。こういった場合にも、すぐに運営側へ連絡をして対応をしてもらいますが、こちらの正当性を主張できるためにも判断できる証拠を用意するようにしましょう。
受取評価のタイミング
商品の返送以上に大切な事が1つあります。それは受取評価で、メルカリの場合は商品代金は受取評価をされると出品者へ入金される仕組みになっています。
つまり、受取評価をしない限りは相手側はお金を得ることができません。しかし受取評価をしてしまうと、お金が帰ってくる可能性がほとんどなくなってしまいます。
運営側も受取評価前であれば、返金対応や相手のアカウント停止などの措置を行ってくれるので被害に遭う人は出ずに済みますが、出品者へ入金してしまった後に返金をしてくれる可能性は厳しいと言えます。
出品者を疑うことは悲しいですが、正規品であると確認できるまでは受取評価をしないように気を付けましょう。
査定や鑑定依頼
出品者としてブランド品を売ろうとしたり、届いた商品が正規品かどうか確かめる方法として質屋やリサイクルショップへ査定に行くか、ブランド物の鑑定依頼を行ってもらうのが最も良いでしょう。
ギャランティーカードなどの判断材料がない場合には、専門の人に見てもらえば確実に判断できます。
また、有料にはなってしまいますが鑑定依頼をして商品が正規品であると証明書を発行してもらえば、売る際の証明にもなります。リスクを減らすためにも、面倒でもしっかりと行うようにしましょう。
常に情報収集を怠らない
ブランド物は今も昔も人気があり、取引も高値で行われています。そのため、違法にお金儲けをしようと考えている人も多くいます。
そのような犯罪に巻き込まれないためにも、購入者としても出品者としても偽物を手にしないように気を付けなければなりません。しかし、最近では正規品と見分けがつかないほど精巧な商品もあるので、素人が判断するのは難しいと言えます。
偽物かどうか判断できるようにするためには、常に情報収集を行って材料を仕入れるように心がけましょう。メルカリでも多くのブランド品が出品されているので、評価ややり取りを納得いくまで行い、安心できるまでは取引をしないようにしましょう。
万が一、偽物を買ってしまってもすぐに運営側へ通報して対応してもらい、被害を最小限に抑えるよう努力しましょう。