メルカリ、ラクマ、ヤフオク、Amazon……
ネットを普段利用している人は、どこかで利用している人は必ずいるかもしれません。これらのサイトで何かの商品を購入したり、慣れている人は出品してお金を稼いでいる人もいると思います。
しかし、商品を出品している人が常に感じることは手数料の問題です。どのサイトでも商品を販売すると必ず様々な手数料がかかってしまいます。
ラクマは最近まで販売手数料が無料であったため、注目が集まりましたが、今では手数料がかかるようになり、無料でできるサイトはないと言っても良いかもしれません。
サイトを運営するためには手数料を取られてしまうのは仕方のない事ですが、利用者からすればなるべく手数料を取られずに商品を販売したいはずです。
そこで、今回はアマゾンの販売手数料について詳しく紹介しながら、メルカリやヤフオクといったネットショッピングサイトの販売手数料についても比較しながら紹介していきます。
目次
アマゾンの販売手数料
アマゾンでは販売手数料としていくつかの種類があり、出品方法によって料金体系が変わってきます。
小口出品と大口出品
アマゾンで出品するには、大きく分けて2つの方法があります。1つは小口出品で、もう1つは大口出品です。
小口出品
小口出品では固定費はかかりませんが、商品が売れるたびに手数料がかかる仕組みとなっています。
具体的には、商品1点につき基本成約料100円、商品カテゴリーによって変わってきますが販売手数料も必要になります。さらに、メディア商品に関してはカテゴリー成約料が追加で必要となってきます。
具体的な割合や金額は後述しますが、最大で3種類の販売手数料がかかると理解しておきましょう。
大口出品
もう1つの出品方法として大口出品がありますが、こちらは月額登録料として4,900円がかかってきます。その代わりに小口出品でかかっていた基本成約料の100円は必要なくなります。
商品カテゴリーごとの販売手数料とメディア商品のカテゴリー成約料が小口出品と同じように必要となります。
販売手数料は小口も大口も変わりませんが、商品が月に50個を超えていくと大口の方が割安になるので、そこが損益分岐点になります。
販売手数料
アマゾンの商品カテゴリーごとの販売手数料は、商品代金の総額(配送料、またはギフト包装料を含む)に割合をかけた金額になり、以下の通りになります。
本、CD・レコード、ビデオ・DVD 15%
エレクトロニクス(AV機器&携帯電話) 8%
カメラ、パソコン・周辺機器 8%
エレクロニクス、カメラ、パソコンの付属品 10%(最低販売手数料は50円)
Kindle アクセサリ 45%
楽器 8%
ドラッグストア 10%
ビューティー 10%
スポーツ&アウトドア 10%
カー&バイク用品 10%
おもちゃ&ホビー 10%
TVゲーム 15%
PCソフト 15%
ペット用品 15%
文房具・オフィス用品 15%
ホーム(家具・インテリア・キッチン) 15%
ホームアプライアンス 10%
大型家電 8%
DIY・工具 15%
産業・研究開発用品 15%
食品&飲料 10%
腕時計 15%
ジュエリー 15%
ベビー&マタニティ 15%
服&ファッション小物 15%
シューズ&バッグ 15%
その他のカテゴリー 15%
多くの商品では10%~15%の販売手数料がかかってきます。アマゾンのKindleアクセサリ関連商品だと45%とかなりかかってしまいます。
カテゴリー成約料
メディア商品の場合は、販売手数料に加えてカテゴリー成約料が必要となり、商品1点につき成約料がかかります。書籍は80円、ミュージック・ビデオ・DVDには140円がかかり、利益率が高い商品でないと手数料でマイナスになってしまう可能性はあります。
販売する前に、シュミレーションを行って、利益率などの計算をしておきましょう。
FBA
FBAとはアマゾンが行うサービスの1つで、商品の保管、注文処理、配送、返品対応などの業務を代行してくれるサービスになります。
ある程度細かく代行してほしい業務を選ぶことが出来るので、完全に業務を代行してもらうか、一部だけ代行してもらうかどちらも可能です。
商品の大きさや重さ、価格によって料金は変わってきますが、数十円から数百円の手数料がかかってきます。これらの手数料も販売手数料として考えて計算していくようにしましょう。
他サイトの販売手数料とメリット
アマゾン以外のフリマサイトやオークションサイトであるメルカリやヤフオクといったところの手数料はどうなのでしょうか。1つずつ紹介していきます。
メルカリ
メルカリは国内で最大の利用者数を誇るフリマサイトになります。最近では上場もしたため、注目が再び集まっています。
メルカリでは、若い人に人気があり利用方法も非常に簡単で分かりやすくなっています。販売手数料は一律10%と分かりやすい設定となっています。
二次創作物に当たるような、一部の商品カテゴリーに関しては、販売手数料に加えてロイヤリティー10%が必要になります。サイトの利用自体は無料でできるので、販売しない期間があっても固定費はかかりません。
メルカリのメリット
メルカリを使った方が良い場合として考えられるのは、出品したい商品のジャンルが若い人向けかどうかになります。メルカリの強みは利用者数が多いため、商品の売れるスピードが非常に早いと言えます。
10%の販売手数料がかかっても、商品を売って少しでも利益を出したい場合には積極的にメルカリを利用していきましょう。また、アマゾンの商品カテゴリーによっては10%を越える販売手数料がかかり、さらに成約料や月額登録料もかかったりしてきます。
販売手数料だけでなく、その他の手数料やラクマのメリット配送料など、総合的に商品1個あたりにかかる費用を計算してから判断したほうが良いでしょう。
ラクマ
最近に、旧ラクマとフリルが統合して本格的にメルカリに対抗し始めたラクマですが、リリース当初は販売手数料無料キャンペーンを行っていたので、かなり利用者の獲得に成功したようです。
2018年の6月からは、無料が終了して3.5%の販売手数料がかかるようになりました。しかしメルカリに比べれば非常に安い販売手数料のため、上手に利用する価値はありそうです。
ラクマもメルカリ同様に、サイトの月額利用料は無料のため、商品が売れた時の販売手数料だけで大丈夫です。
ラクマのメリット
ラクマのメリットは、やはり販売手数料の安さではないでしょうか。販売で得た利益をなるべく手元に残したいのが出品者としての気持ちのはずです。
販売手数料だけで見ればラクマが最も安い手数料で利用できます。ただし利用者数でいえばメルカリにはまだ及ばず、商品がなかなか売れないという声も聞かれるので、出品する商品は考えなければなりません。
人気の商品や、価値のある商品以外は売れ残ってしまう可能性が高くなってしまいます。
ヤフオク
ヤフオクは、利用者の年齢層も幅広く多くの商品が出品されています。メルカリやラクマと違う点は、オークションサイトであるという点です。そのため、最初の値段から価格交渉をして下がっていくのではなく、逆に値段を釣り上げていく方式になります。
ヤフオクで出品するには、ヤフオクプレミアム会員になる必要があります。月額量は498円となり、落札システム利用料(販売手数料)は8.64%になります。
また、自動車本体や部品、船舶、バイクといった一部の商品に関しては、特定カテゴリーとして手数料が別に定められています。
落札手数料は2,000円~3,000円程度かかりますが、車体本体と部品に関しては出品システム利用料として、さらに3,000円程度の手数料が必要になります。出品したい商品が該当しているかどうかは、サイトの規約や問い合わせにて確認すると良いでしょう。
ヤフオクのメリット
ヤフオクのメリットは、幅広い層の人が利用しているので商品の売れ行きは安定しています。また、長期的に見れば、8.64%の落札手数料は他のサイトよりも安めではあるので、利益は出しやすいと言えます。
また、商品の値段は上がっていくので、値切り交渉といった面倒なやりとりがありません。なるべく高い値段で商品を売りたい場合にはヤフオクがお得と言えるでしょう。
手数料以外の作業内容も考慮
ここまで、手数料の比較をしてきましたが、手数料の安さだけを求めても作業効率や、作業内容によっては利益が少ないままになってしまう可能性もあります。
数字だけを見るのではなく、全体を見て総合的に最もプラスになる方法を見つけなければなりません。
出品作業
商品を登録して出品していく作業ですが、サイトによって作業方法が違うこともあります。メルカリやヤフオク、ラクマは出品者が1つずつ商品を登録していくことになります。
その点、アマゾンの大口出品であれば、まとめて商品の登録を行うことが出来るので作業効率でいえばアマゾンの大口出品が最も楽だと言えます。
手数料も含めて総合して見てみると、メルカリとラクマは固定費はかかりませんが、ヤフオクは月額498円、アマゾンは4,900円となります。
出品する商品の個数が少なければメルカリとラクマ、ヤフオクを使い、大量に出品する商品がある場合にはアマゾンがお得になっていくでしょう。しっかりとシュミレーションを行って損益分岐点を出しておきましょう。
購入者とのやり取り
出品した商品が売れると、購入者とのやり取りが始まります。それぞれのサイトでは、設定や配送方法によって作業も変わってきますがどこまで自分でやり取りをしなければならないかで決まってきます。
メルカリ、ラクマ、ヤフオクでは、基本的に購入者と直接やり取りをして、住所や名前を確認しなければなりません。設定方法によっては、配送に必要な情報が自動で表示されるので、作業も楽になる場合もあります。
アマゾンでは、基本的にはアマゾンが情報の管理を行っているため、煩わしい作業はありません。やはり取り扱っている商品の数によって大変さが変わってくると思います。
配送作業
配送作業は、注文を受けてから配送が完了するまでの作業ですが、どのサイトでも出品者に負担にならないようなシステムがあります。
配送業者と提携して、通常よりも安い値段で配送できるようになっていたり、専用の封筒や箱を使うことで管理しやすいようにしています。また、配送伝票の記入や印刷なども配送業者やコンビニ、自宅のプリンターなど使いやすい方法で利用できます。
FBA
その中でも、最も便利なのがアマゾンのFBAです。FBAを使えば、配送作業は一切こちらですることはありません。梱包から配送作業、手続きまで全てをアマゾンが引き受けてくれます。
もちろん手数料はかかってしまいますが、作業効率でみると他のどのサイトよりも最強と言えます。ある程度の利益が出てきたり、長期的に販売を拡大させていくのであれば絶対に利用したほうが良いでしょう。
アカウント運営
最後に、アカウントの使いやすさに関してですが、どのサイトでも規約があり違反するとアカウントの利用が制限されたり削除されてしまうことがあります。
どこも不正利用がないように管理されているため、通常の出品が出来ている人にとってみれば差はあまり感じることはないと思います。
評価と売上金に関してですが、アマゾン以外では商品の受け取りを完了した時点、または受け取った後に評価をした時点で、運営側から売上金が出品者へ入金される仕組みとなっています。
アマゾンでも評価システムはありますが、評価の有無にかかわらず売上金はアカウントへ反映されるので、そういった点ではアマゾンが多少使いやすいかもしれません。
商品とサイトの特徴を生かして利用する
商品を売るのに大切なのは、売りたい商品を必要としている人がそこにいるかどうか、お互いにとってメリットとなるのかどうかではないでしょうか。
それぞれのサイトでは、利用する人の年齢層や属性などに特徴があります。その特徴を理解した上で、売りたい商品を必要としている人が多くいるところで販売することで利益を生みやすくできるでしょう。
また、手数料といった数字も大切ですが、作業効率も含めて総合的にプラスになるようなサイト、サービスを利用することが最も大切です。利益率ばかり求めて作業が大変なのも考え直さなければなりません。
アマゾンのFBAといった委託システムも利用しながら状況を見て販売をしていくのが良いでしょう。